六本木ヒルズライブラリー

今読むべき新刊書籍12冊 -2021年8月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ヒルズライブラリー。今月届いた本は何?

『最悪の予感』マイケル・ルイス(著)、『オリエント』三谷宏治/守屋淳(著)など、今読んでおきたい新刊本はこちら!




『マネー・ボール』等の世界的ベストセラーの著者であるマイケル・ルイスは、膨大な情報を面白く、わかりやすく表現することの第一人者。
 
科学コンテストの課題をこなす13歳の少女から、官僚組織に苦労する公務員たちまで、さまざまな人々が、自分を信じ、目の前の科学的な事実から逃げない姿勢には、圧倒されるものがあります。
 
ことに、その後に何が起こるかを知っている現代の私たちからすると、一人一人の小さなストーリーが、大きな歴史に連なる流れがスリリング。
 
現在進行中のコロナとの戦いを、米国に焦点を当てて描こうとすると、このように「英雄」、すなわち「ヒーロー」達の物語になるんだな、ということが強く心に残りました。

大人になってからこそ、もっと勉強しておけばよかったと思う、世界の歴史。
しかし、今さら学生時代の教科書を読み返してみても、社会人にとっては、思った程、面白くありません。
 
そんな歴史を、ビジネスパーソンに馴染み深い企業戦略の観点から学び直せる本書。
読みやすく、最新のビジネス感覚に溢れています。
 
なぜ、ウォルマートは、いつまで経っても日本市場で成功しないのか?
なぜ、数十億円かかっていたスーパーコンピュータより高性能のiPhoneを、私たちは入手できるのか?
なぜ私たちの社会は、今でも『失敗の本質』そのものを繰り返しているのか?
 
日本的組織の悪いところが、全て表に出てきたようなコロナ禍への対応を見直すためにも、戦略、社会、教育について、新しい視点で学ぶところの多い一冊です。
 

(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実



最悪の予感

マイケル・ルイス
早川書房

オリエント 東西の戦略史と現代経営論

三谷宏治、守屋淳
日経BP 日本経済新聞出版本部

賢い人がなぜ決断を誤るのか?

オリヴィエ・シボニー
日経BP

「方法論」より「目的論」

安田秀一
講談社

グラフィックファシリテーションの教科書

山田夏子
かんき出版

私たちはこうしてゼロから挑戦した

趙海成
アルファベータブックス

WE HAVE A DREAM

WORLD DREAM PROJECT
いろは出版

伝説の指揮官に学ぶ究極のリーダーシップ

ジョッコ・ウィリンク
CCCメディアハウス

まちの魅力を引き出す編集力

桜井篤
同友館

ゼロから楽しむ古生物

土屋健
技術評論社

財務省の「ワル」

岸宣仁
新潮社

室町は今日もハードボイルド

清水克行
新潮社