六本木ヒルズライブラリー

今読むべき新刊書籍12冊 -2018年2月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ライブラリー。今月届いた本は何?

新着本からお薦め書籍をご紹介します。

最近の多くの仕事は、ますます専門的な知識が必要になり、細分化されるようになってきました。初めて会った人が、実際にどんな仕事をしているのか? 毎日何をしているのか? 説明されても想像するのはなかなか難しいことです。

それなのに、業界や職種が全く違っても、ある共通点を持つ人たち同士は同じ匂いがします。
それは、「使命感」を持って仕事をしている人たち。

仕事場の押し入れの段に泊まり込みながら、青森で笹餅を作る、高齢の女性。
東大医学部から戦略コンサルタントを経て、日本にオンライン診療を根付かせようとする経営者。

一見、何の関係もなさそうですが、二人とも経験の中から自分自身で徹底的に考え、変化を起こし続ける日々を送っています。

そして自分のためにではなく、社会のため、誰か他の人のために志高く仕事をするという姿勢が、彼らの周囲にオーラを漂わせているのです。

そのように「誰かのために」仕事をしようとしても、前提が異なっていると悲劇を生むことがあります。たとえば、去年亡くなった娘の巨大な写真を見せつけるfacebookの「昨年はいかがでしたか?」機能。読みたくないのに配信停止の方法を見つけられないメールマガジン。

これらは、誰かがそれを使う人の事情を、自分の都合のよいように誤解しているから生まれます。

個人の強い意思と、それへのフィードバックを受ける柔軟さのバランスは、私たちが世の中を変えていくための必須事項のようです。


(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実



おかげさまで、注文の多い笹餅屋です—笹採りも製粉もこしあんも。年5万個をひとりで作る90歳の人生

桑田ミサオ
小学館

ぼくらの未来をつくる仕事ー脳外科医からベンチャー経営者へ

豊田剛一郎
かんき出版

悲劇的なデザイン—あなたのデザインが誰かを傷つけたかもしれないと考えたことはありますか?

ジョナサン・シャリアート : シンシア・サヴァ−ル・ソシエ:高崎 拓哉
ビー・エヌ・エヌ新社

地下鉄道

コルソン・ホワイトヘッド : 谷崎由依
早川書房

サイバー攻撃—ネット世界の裏側で起きていること

中島明日香
講談社

英語は朗読でうまくなる!アナウンサー直伝!伝わる英語を話すための10のテクニック

青谷優子
アルク(千代田区)

避けられたかもしれない戦争—21世紀の紛争と平和

ジャン・マリー・ゲーノ : 庭田よう子
東洋経済新報社

ASUKA BUSINESS 生産性アップ!短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」

沖本るり子
明日香出版社

バナの戦争—ツイートで世界を変えた7歳少女の物語

バナ・アベド : 金井真弓
飛鳥新社

羽生結弦は助走をしない—誰も書かなかったフィギュアの世界

高山真
集英社

告白—あるPKO隊員の死・23年目の真実

旗手啓介
講談社

失敗だらけの人類史 英雄たちの残念な決断

S.ウェイア著 : 定木大介 他訳
日経ナショナル