セミナー・イベント

『日本大災害の教訓~複合危機とリスク管理~』

出版記念シンポジウム

東京 政治・経済・国際 環境

日時

2012年01月20日 (金)  19:00~21:00
終了しています

内容

 東日本大震災は、単なる地震・津波という自然災害を超えた「複合連鎖危機」と考えねばなりません。日本の価値(バリュー・オブ・ジャパン)そのものの危機、新しいタイプの危機に、日本は直面しています。
 一方で、この機会に改革を進めれば、日本経済の力を高める可能性もあります。宮城県の村井知事は、「今回の大変なピンチはチャンスでもある。過疎地や少子高齢化、人口減という20~30年後の日本社会を先取りしたまちづくりを進めるきっかけになる。規制緩和を活用して企業の誘致や投資の呼び込みを進め、新たな産業を育てる。日本の新たなモデルを創る意気込みで復興に取組んでいる」(日本経済新聞11/6)と語られるように、これまで実現できなかった改革を進めるチャンスでもあります。

 2011年12月に出版された『日本大災害の教訓~複合危機とリスク管理』(東洋経済新報社)は、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所と森記念財団の主宰で、震災発生直後から防災、経済、政治、エネルギーなどの分野の政策研究者が集まり、議論を重ねて出版されました。日本語だけではなく、英語、中国語、韓国語でも出版されます。また、2012年1月に開催されるダボス会議(世界経済フォーラム主催)の公式テキストでもあります。

 関東大震災のときに、後藤新平氏(当時:内務大臣 兼 帝都復興院総裁)は、「復興史」を著し、世界へその教訓を発信しましたが、この書籍の出版には、この度の日本の体験を、「リスク管理」という視点から日本の教訓として、世界に発信することにより、日本に援助してくださった世界の人々への“恩返し”という意図があります。

 本シンポジウムは、編集責任を務めた竹中平蔵氏、船橋洋一氏、執筆を担当した市川宏雄氏、西川智氏、吉岡斉氏、そして正に今復興に取組まれている宮城県知事の村井嘉浩氏にも登壇いただき、被害の詳細と原因を明らかにしつつ、復興への取り組み、今後の日本の目指すべき方向性などをテーマに進めます

【タイムスケジュール】
19:00~19:20 講演「大震災の被害と教訓」(西川智氏)
19:20~19:40 講演「福島原発事故をなぜ防げなかったか」(吉岡斉氏)
19:40~21:00 パネルディスカッション(質疑応答を含む)
        (竹中平蔵氏/村井嘉宏氏/船橋洋一氏/市川宏雄氏)

慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所
財団法人 森記念財団



※本講座の受講料の一部を宮城県に寄附いたします。



オピニオン

講師紹介

モデレーター
竹中平蔵 (たけなか・へいぞう)
アカデミーヒルズ理事長/慶應義塾大学名誉教授

Biography in English
1951年和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒業。博士(経済学)。
ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを経て、2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣を皮切りに、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣兼務、総務大臣を歴任。2006年よりアカデミーヒルズ理事長。現在、慶應義塾大学名誉教授。世界経済フォーラム(ダボス会議)理事。
著書は、『経済古典は役に立つ』(光文社)、『竹中式マトリクス勉強法』(幻冬舎)、『構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌』(日本経済新聞社)、『研究開発と設備投資の経済学』(サントリー学芸賞受賞、東洋経済新報社)など多数。

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パネリスト
船橋洋一 (ふなばし・よういち)
一般財団法人日本再建イニシアティブ理事長 慶應義塾大学特別招聘教授

1944年北京生まれ。東京大学教養学部卒。元朝日新聞社主筆(2007-10年)・1968年、朝日新聞社入社。朝日新聞社北京支局員、ワシントン支局員、アメリカ総局長などを経て、朝日新聞社主筆。ハーバード大学ニーメンフェロー(1975-76年)、米国際経済研究所客員研究員(1987年)、米ブルッキングズ研究所特別招聘スカラー(2005-06年)。外交・国際報道でボーン上田記念賞(1986年)、石橋湛山賞(1992年)、日本記者クラブ賞(1994年)受賞。主な著書に、『内部—ある中国報告』(83年、朝日新聞社、サントリー学芸賞)、『通貨烈烈』(88年、朝日新聞社、吉野作造賞)、『アジア太平洋フュージョン』(95年、中央公論社、アジア太平洋賞大賞)、『同盟漂流』(98年、岩波書店、新潮学芸賞)、『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン—朝鮮半島第二次核危機』(06年、朝日新聞社)、『新世界 国々の興亡』(10年、朝日新聞出版社)など。国際危機グループ(ICG)執行理事。

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パネリスト
市川宏雄 (いちかわ・ひろお)
明治大学専門職大学院長
公共政策大学院ガバナンス研究科長・教授

1947年東京都生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程を経て、カナダ政府留学生としてウォータールー大学大学院博士課程修了(都市地域計画、Ph.D.)。
(財)国際開発センター、富士総合研究所主席研究員、明治大学政治経済学部教授(都市政策)を経て現職。専門は都市政策、危機管理、次世代政策構想。日本初の「世界の都市総合ランキング (Global Power City Index)森記念財団」の主査を務める。
東京都や特別区等の基本構想審議会、都市計画審議会等の会長・委員などのほか、国土交通省、国際協力機構などの委員を多数歴任。
現在、明治大学危機管理研究センター所長、日本テレワーク学会会長、日本自治体危機管理学会常任理事、日本公共政策学会監事。NPO活動として、日本危機管理士機構理事長、日本の未来をつくる会副理事長、都心のあたらしい街づくりを考える会理事、日本救助犬協会理事長など。
著書に『東京の未来戦略』(共著、東洋経済、2012年)、『山手線に新駅ができる本当の理由』(単著、都市出版、2012年)、『日本大災害の教訓』(共著、東洋経済、2011年)、『日本の未来をつくる』(共著、文藝春秋、2009年)、『グローバルフロント東京』(編著、都市出版、2008年)、『文化としての都市空間』(単著、千倉書房、2007年)、『東京都を読む事典』(編著、東洋経済、2002年)、『首都圏自治体
の攻防』(編著、ぎょうせい、2001年)、『しなやかな都市 東京』(単著、都市出版、1994年)「Global Power City Index Year Book 2012」(編著、森記念財団、2012年)など多数。
DVDに『Learning from Tokyo』(JICA、日英語版、2004年)、『現代日本の危機管理』(明治大学、日英語版、2011年)。

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ゲスト講師
西川智 (にしかわ・さとる)
国土交通省 土地・建設産業局 土地市場課長 / 工学博士

東京大学工学系大学院都市工学専攻修了後、国土庁入庁。MIT客員研究員、国土庁防災局、国連人道問題局、アジア防災センター所長、内閣府参事官(災害予防・広報・国際防災協力)、国土交通省水資源政策課長などを経て、現在、国土交通省土地市場課長。この間、雲仙普賢岳噴火、インドネシア・フローレス島地震津波、インド・マハラシュトラ地震、阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、インド洋津波、佐呂間町竜巻などに対応。2005年1月国連防災世界会議を担当し、兵庫行動枠組み(HFA)とりまとめに尽力。2005年8月中央防災会議BCPガイドラインをとりまとめ。地域安全学会学術委員。事業継続推進機構(BCAO)幹事。2011年より世界経済フォーラムGlobal Agenda Council on Catastrophic RiskのChair。

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ゲスト講師
吉岡斉 (よしおか・ひとし)
九州大学 教授 / 副学長

1953年8月13日富山県生まれ。1976年、東京大学理学部物理学科卒業。同大学院をへて、1984年より和歌山大学経済学部講師・助教授。1988年、九州大学教養部助教授。1994年、九州大学大学院比較社会文化研究科教授(2000年より研究院教授)。2010年、国立大学法人九州大学副学長(国際教養学、社会科学担当)を兼任。現在に至る。科学技術史および科学技術政策を専門とする。研究上の守備範囲は広いが、1990年代以降は、原子力政策史および原子力政策論を、最も重要な研究テーマとしてきた。最近の著作として、『原発と日本の未来-原子力は温暖化対策の切り札か』(岩波書店、2011年)、『新版 原子力の社会史-その日本的展開』(朝日新聞社、2011年)、『新通史 日本の科学技術 世紀転換期の社会史/1995年-2011年』(編者代表、全4巻+別巻、原書房、2011-12年)、がある。内閣府原子力委員会や経済産業省の政府審議会委員を歴任し、2011年6月より東京電力福島原子力発電所における調査・検証委員会委員をつとめる。

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特別ゲスト
村井嘉浩 (むらい・よしひろ)
宮城県知事

昭和35年生まれ。
昭和59年3月防衛大学校(理工学専攻)卒業、4月に陸上自衛隊幹部候補生学校入校、9月に陸上自衛隊東北方面航空隊(ヘリコプターパイロット)、平成3年4月に自衛隊宮城地方連絡部募集課。
平成4年4月に 財団法人松下政経塾入塾。
平成7年4月 宮城県議会議員(第1期)、平成11年4月 宮城県議会議員(第2期)、 平成11年5月 宮城県議会保健福祉委員会副委員長、平成12年7月 宮城県議会循環型社会・環境対策特別委員会委員長、平成14年7月 宮城県議会産業経済委員会委員長、平成15年4月 宮城県議会議員(第3期)、平成16年6月 宮城県議会外郭団体等調査特別委員会委員長、平成17年11月 宮城県知事(第1期)、平成21年11月 宮城県知事(第2期)

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募集要項

日時 2012年01月20日 (金)  19:00~21:00
受講料 3,000円
定員 150名

※定員になり次第締切らせていただきます。

主催
  • アカデミーヒルズ
協力
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※お申込期日:2012年1月20日(金)15:00まで

お支払い方法

クレジットカードによるお支払いのみです。
※お申込み後のキャンセル及び返金は承っておりません。
※クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERSのみのお取扱となります。
※お支払方法は「一回払い」のみとなります。(「リボルビング払い」「分割払い」等はご利用いただけません)

【その他】
※領収証をご希望の方は、「申込画面」内の<請求書・領収証発行>欄でラジオボタンの「WEB上で発行する」をお選び下さい。
「WEB上で発行する」をお選びいただきますと申込完了後に、領収証のダウンロード画面が表示されます。ダウンロード画面を一旦閉じると再度ダウンロード画面に戻ることが出来ませんのでご注意ください。

関連情報

日本大災害の教訓 — 複合危機とリスク管理

竹中平蔵, 船橋洋一【編著】
東洋経済新報社


お問い合わせ先

アカデミーヒルズ スクール事務局
受付時間:10:00-18:30 (土・日・祝・年末年始を除く)                 
※お電話及びメールでの講座お申込は受け付けておりませんのでご了承ください。

電話番号 : 
03-6406-6200
サイトURL : 
お問合せ



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