六本木ヒルズライブラリー
今読むべき最新書籍12冊 -2017年8月-
「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ライブラリー。今月届いた本は何?
新着本からお薦め書籍をご紹介します。
"現在では多くの人が分析や論理的思考をできるようになった。そのため、「正解」とされるものに誰でもたどり着けるようになり、「正解のコモディティ化」、すなわち「みんなが同じ答えを言う」ということが起こる。これでは他と差別化できない。ではどうする? "
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』では、最初の数ページを読むだけでも、確かにそうだ、と頷きたくなるフレーズに出逢えます。
今や経営者の相談相手は経営コンサルタントではなく、クリエイター。なぜ経営に「真・善・美」が必要なのか。なんとなくそうではないかと感じていたことが、著者の独自のスタイルで語られていきます。
この、著者にしかない、独自の論理の展開の仕方が、まさに著者の主張する「それぞれの個人にしかないユニークな美意識」を表現しているものとして、非常に面白く感じました。
本書の文体、論理構成、引用の仕方には著者個人の色が強く出ており、ビジネス書というよりは文学作品に近いものを感じたのです。
「流行りのデザイン思考は問題解決であって、創造ではない(異論もあるでしょう)」、「システムから大きなメリットを得ているエリートが、システムそのものの改変を目指して、美意識を鍛えている」等、今という時代への適切な指摘が、新書にふさわしいものと感じました。
(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実)
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
山口周光文社
ちいさな国で
ガエル・ファイユ : 加藤かおり早川書房
仕事と家庭は両立できない?
アン=マリー・スローター : 関美和NTT出版
縮小ニッポンの衝撃
NHKスペシャル取材班講談社
チャヴ 弱者を敵視する社会
オーウェン・ジョーンズ : 依田卓巳海と月社
40歳が社長になる日
岡島悦子幻冬舎
東大卒貧困ワーカー
中沢彰吾新潮社
フェイスブック不屈の未来戦略
マイク・ホフリンガー : 大熊希美TAC
ど田舎うまれ、ポケモンGOをつくる
野村達雄小学館集英社プロダクション
サッカーマティクス
デイヴィッド・サンプター : 千葉敏生光文社
フォルクスワーゲンの闇 世界制覇の野望が招いた自動車帝国の陥穽
J.ユーイング著 : 長谷川圭 他訳日経BP社
ベストプレゼンテーション
ウィリアム・R.スティール : 高松綾子すばる舎
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