日本元気塾

楠木ゼミの活動報告(6期)

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更新日 : 2018年07月25日 (水)

第3回 「ストーリーとしての競争戦略」

講義概要

■開催日時 
2018年7月11日(水) 19時~21時

■概要
・講義 「ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件」


第3回のテーマは「ストーリーとしての競争戦略」。

まず、「戦略とは何か」「優れた戦略の条件とは何か」を考える上で、「何が戦略ではないのか」を考えるところからスタートしました。
競争戦略の基本は競合他社との違いをつくること。違いにもOP(Operational Effectiveness)とSP(Strategic Positioning)がありSPが重要。戦略とは「何をしないか」である。
スターバックスやサウスウエスト航空、ガリバーなどの戦略を通して、“本当は何を売るのか?”“コンセプトが全てを決める”“矛盾を直視する”“自分が面白いと思えるか”など、優れた戦略の核についてお話いただきました。

講義の感想レポート 

塾生による講義を終えての“熱い感想”を、毎回ご紹介していきます。 
今回は、小川さん、加藤さん、小杉さんのレポートです。


小川さん
本講座ではイノベーションについて毎回楠木先生からご指導いただいていますが、今回は「ストーリーとしての競争戦略」という、大変楽しみにしていたテーマでした。

特に今回冷や汗をかく思いだった点は「オペレーションはイノベーションではない」「箇条書き(タスクリスト)ではイノベーションは生まれない」「イノベーションは降ってわいてこない」という点でしょうか(←ありすぎですね)。

どの組織でも「イノベーションを起こせ!」と叫ぶ方々は多いですが、いかに思考停止で叫ばれているのかを実感しました。「これはイノベーションなのかオペレーションなのか?」を都度都度考えて行動していきたいと思います。

加藤さん
「なんでそんなことやってるの?バカじゃないの?」「え、もっとこうしたほうがいいんじゃない?」と言われるようなことが、イノベーションにつながっている。

今回の講義でも講義のテーマである“ストーリーとしての競争戦略”について、サウスウェスト航空の事例、Amazonの物流倉庫の事例、など沢山の話を通じて、理解を深めることができ、インスピレーションが刺激されました。
中でも、スターバックスが提供している”フード“の例が興味深かったです。本当はもっと美味しくすることも、バリエーションを増やすこともできる、顧客からもきっとそんな声が多数よせられているはず。にもかかわらず、あえて今の状態(その評価は人それぞれですが…)にしているのには、スターバックスのコンセプトに基づいた判断がある、という解釈でした。
 
それ以外にも、“あえてやっている”ということが山程あるはずですが、そんな一見すると非合理的と思えることがつながり、ストーリーを形成し、イノベーションを実現している。そういう見方で、世の中を観察しながら、“本当のイノベーションは、普通、最初は分かってもらえなくて当然” と思って、自身のプランにも活かしたいと思います。                             

小杉さん
私は今所属する組織で曲がりなりにも戦略を考える立場に身を置いている。年末が差し掛かり、来季の予算と戦略を策定する段になると、組織体制の見直しや外部環境の分析など、自分が実施可能な「作業」に逃げがちだ。ただそれらは戦略ではない、楠木流の戦略の基本論理は「競合他社との違いをいかにつくるか」にある。まずはコンセプトがあり、それを実現するために、「違いをつくって、つなげる。そして、そのなかに一見非合理なことが組み込む」ことが筋の良い戦略ストーリーをつくることだ。
楠木先生の論理はシンプルで明快、そして斬れ味が良い。改めて、自社の戦略を見直してみよう、そして、未来に向けた舵を取れるように頭を使おうと思う。

講師コメント

今回の講義を通じて、楠木先生はどのように感じたのでしょうか?


社会へのインパクトがイノベーションのひとつの条件となる。ということは、イノベーションはインベンション(発見)と異なる。フルスケールで商業化されなくては、社会に対するインパクトを生み出せず、したがってイノベーションとはいえない。商業化はいやおうなしに競争をともなう。イノベーションが意図する独自の価値を競争の中で顧客に届けなければならない。このような視点と問題意識で、ストーリーとしての競争戦略を論じた。

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