記事・レポート
「モバゲータウン」の強さとは
BIZセミナーオンラインビジネス
更新日 : 2008年08月05日
(火)
第4章 『モバゲータウン』はこうして生まれた!
畑村匡章: 「そもそも、なぜこういうサイトをつくろうと思ったのですか?」と聞かれることがあります。
結論としては、「熱意」のひとことに集約されるのですが、当時、私は、「最近のゲームは面白くないな」と思っていました。ファミコンのゲームで遊んでいた小学6年生の頃は、新しいゲームが出るといつもワクワクしていましたが、最近では、クリアして終わるだけでワクワクするということがなくなっていました。
子どもの頃は友達の家に遊びに行って対戦して楽しかったな、ファミコンだけではなくて他の遊びでの触れ合いもあったな、そういった感覚を何とか戻せないかな、というふうに思っていたのです。
携帯電話というのは、インターネットにつながるようにできています。ゲームの端末でも通信ができますがこのサイトを立ち上げた当時は、まだその機能もあまり普及していなくて、しかもつなぎ方の難易度が高かったのです。しかし、携帯ならボタンをポンと一つ押すだけで、どんな人でもインターネットにつなぐことができるので、親和性が高いものでした。
アプリケーションを置いて通信ができれば、バーチャルな世界でも昔やっていたような「温かみをもったゲーム」ができるので、世の中の価値観を変えていけるのではないかと考えました。ゲームが好きだったので、入社以来ずっとゲームをテーマに事業の提案をしていたということもあります。そんなことを「熱意」というふうにお話ししています。
社会環境としては、この企画を立ち上げた2年前は、携帯電話のゲーム市場が300億、500億、700億と伸びていくという予測があったり、ホームページに日記を上げるという日記文化の兆しが、特に女子高生中心にあったりしました。リサーチしていく中で、無料で高品質な「着メロ」などのコンテンツで会員を獲得して、そこに広告を載せていくという成功モデルも見つかりました。
他にも、PCにおけるゲーム、アバターコミュニティの事例が国内外で成功の兆しがあって、「これは携帯でもきっと流行るだろう」と考えました。
当時、携帯電話のゲームは公式サイトで買うのが当たり前でした。ですから、高品質なゲームを無料で提供することによって必ず勝てるだろうと考えていました。競合のSNSサイトはあったのですが、まだまだPCが中心で、携帯はノーマークの状態だったわけです。競合は誰も手をつけていないという状態でしたので、開発を急ぎました。
結論としては、「熱意」のひとことに集約されるのですが、当時、私は、「最近のゲームは面白くないな」と思っていました。ファミコンのゲームで遊んでいた小学6年生の頃は、新しいゲームが出るといつもワクワクしていましたが、最近では、クリアして終わるだけでワクワクするということがなくなっていました。
子どもの頃は友達の家に遊びに行って対戦して楽しかったな、ファミコンだけではなくて他の遊びでの触れ合いもあったな、そういった感覚を何とか戻せないかな、というふうに思っていたのです。
携帯電話というのは、インターネットにつながるようにできています。ゲームの端末でも通信ができますがこのサイトを立ち上げた当時は、まだその機能もあまり普及していなくて、しかもつなぎ方の難易度が高かったのです。しかし、携帯ならボタンをポンと一つ押すだけで、どんな人でもインターネットにつなぐことができるので、親和性が高いものでした。
アプリケーションを置いて通信ができれば、バーチャルな世界でも昔やっていたような「温かみをもったゲーム」ができるので、世の中の価値観を変えていけるのではないかと考えました。ゲームが好きだったので、入社以来ずっとゲームをテーマに事業の提案をしていたということもあります。そんなことを「熱意」というふうにお話ししています。
社会環境としては、この企画を立ち上げた2年前は、携帯電話のゲーム市場が300億、500億、700億と伸びていくという予測があったり、ホームページに日記を上げるという日記文化の兆しが、特に女子高生中心にあったりしました。リサーチしていく中で、無料で高品質な「着メロ」などのコンテンツで会員を獲得して、そこに広告を載せていくという成功モデルも見つかりました。
他にも、PCにおけるゲーム、アバターコミュニティの事例が国内外で成功の兆しがあって、「これは携帯でもきっと流行るだろう」と考えました。
当時、携帯電話のゲームは公式サイトで買うのが当たり前でした。ですから、高品質なゲームを無料で提供することによって必ず勝てるだろうと考えていました。競合のSNSサイトはあったのですが、まだまだPCが中心で、携帯はノーマークの状態だったわけです。競合は誰も手をつけていないという状態でしたので、開発を急ぎました。
「モバゲータウン」の強さとは インデックス
-
第1章 携帯電話サイトでNO.1シェアを目指す
2008年07月02日 (水)
-
第2章 ティーンから大人のユーザーの拡大へ
2008年07月14日 (月)
-
第3章 ゲームはコミュニケーションのツール
2008年07月28日 (月)
-
第4章 『モバゲータウン』はこうして生まれた!
2008年08月05日 (火)
-
第5章 DeNAの開発環境とこれから
2008年08月15日 (金)
-
第6章 広告実例。若者へのリサーチと、携帯とテレビの親和性
2008年08月26日 (火)
-
第7章 コミュニティ機能を活かしたEC展開
2008年09月04日 (木)
-
第8章 健全なコミュニティサイトは、ユーザーとのコミュニケーションから
2008年09月16日 (火)
注目の記事
-
03月26日 (火) 更新
動的書房 ~生物学者・福岡伸一の書棚
目利きの読み手でもある生物学者の福岡伸一による、六本木ヒルズライブラリーのための選書書棚「動的書房」。2024年3月に新たに21冊が並びまし....
-
03月26日 (火) 更新
本には、人生を変え、時代を創るパワーがある!
2023年4月から2024年2月まで全6回で開催したシリーズ「編集者の視点〜時代を共に創る〜」。モデレーターの干場弓子さんと何度も企画会....
シリーズ編集者の視点〜時代を共に創る〜 <編集後記>
-
03月26日 (火) 更新
【重要】「アカデミーヒルズ」閉館のお知らせ
「アカデミーヒルズ」は、2024年6月30日をもって閉館させていただくこととなりました。これまでのご利用ありがとうございました。閉館までの間....
現在募集中のイベント
-
開催日 : 05月08日 (水) 19:00~20:30
多様な個性が育むナラティブパワー
「⾃分の物語(ナラティブ)」を語り、社会との関係性や「私たち」の目指す世界につなげていくことで、何か問題があっても、人々の共感を得て社会を変....
-
開催日 : 05月21日 (火) 12:00~12:45 / 05月21日 (火) 19:00~19:45
ゆる~くつながろう!メンバー雑談
テーマなし!年齢制限なし!ライブラリーメンバーなら誰でも参加できる雑談イベントです。肩の力を抜いて楽しく、そしてリラックスした45分を過ごし....
-
開催日 : 04月23日 (火) 19:00~20:30
「欲望」以外が資本主義のエンジンとなり得るのか?
ミクロとマクロの視点、日本と世界の視点を行き来しながら、持続可能な社会のために私たちがいまできることを考えます。スピーカーは、ファッション産....