記事・レポート

常に進化し続けるトップアスリートの強さに迫る

~オリンピックの先にあるもの~

更新日 : 2010年06月30日 (水)

第1章 バンクーバーは残念だったけれど、自分を褒めてあげたい

ご存知でしたか?スピードスケートの岡崎朋美選手が自己ベストタイムを記録したのは、若いときではなく最近だということを。バンクーバー五輪は残念な結果でしたが、今も進化し続けている岡崎選手の強さの秘密に、石川牧子氏が迫ります。「負けたらやっぱりチキショーと思う」など、本音を明るく笑顔で語ってくれました。

講師:岡崎朋美氏(スピードスケート選手 所属:富士急行株式会社)
インタビュー:石川牧子(株式会社日テレイベンツ常務取締役 日テレ学院センター学院長)

岡崎朋美氏

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岡崎朋美: 今回、5度目となったバンクーバー・オリンピック(2010年)では、なかなかいい成績を上げられなかったので、本当に残念だったとアスリートとして思っております。応援してくださった方々の期待に応えられなかったことに関しては、深くお詫び申し上げます。

ただ、前回のトリノ・オリンピック(2006年)から4年間、いちアスリートとして一年一年、悔いのない日々を送ることができました。年齢についてはマスコミの方からいろいろ言われましが、体調を整え、それなりに進化し、ここまで築き上げられたということで、本当に自分を褒めてあげたいと思っています。

石川牧子: バンクーバーが終わってからだいぶ時間が経ちましたが、落ちつきましたか。

岡崎朋美: そうですね。オリンピックの後、2つのワールドカップを経てシーズンを終了しました。なので、今はちょっとゆっくり休ませていただいています。

石川牧子: アスリートの方はみなさん、「世界選手権やワールドカップと比べても、オリンピックは一番プレッシャーがある」とおっしゃるのですが、やはりオリンピックは違いますか。

岡崎朋美: 他の試合も大切ですが、世界ランキングということに関しては、やはりオリンピックが一番重要視されていると思います。選手みんながオリンピックのメダルを目指してやっています。

例えばワールドカップなどでは、「きょうはちょっと調子が悪いから、今回は別にいい。次の大会で頑張る」という感じで、手を抜く——という言い方はよくないのですが、そういう選手もいます。でもオリンピックでは、まずそういう選手はいません。

石川牧子: 岡崎さんはどうでしたか。手を抜くようなことはありましたか。

岡崎朋美: 長野オリンピック(1998年)までは無我夢中で、自分の可能性をどこまで引き出せるのか一所懸命やっていました。その後は、自分の体を進化させるために「何かに取り組む」ことを課題に、1つ1つの試合でいろいろ試すようになりました。例えば、ちょっとエッジを変えてみたり。

長野オリンピックの1年前に、スラップスケートという今主流になっている踵が離れるスケート靴に変わったんです。長野では何とか銅メダルを獲得できましたが、どうすればこの道具を使いこなせるようになるのかという試行錯誤はその後も続きました。手を抜いたわけではないのですが、「この大会はダメモトで臨まなければいけない」と、チャレンジする意味でならやったことはあります。

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